2013.06.18 Tuesday
『受付』は昔ご商売をやっておられた名残だす
福生のホタル博士と呼ばれる、
井上久彌(いのうえきゅうや)さんのお宅にやってきた大仏。
『受付』と呼ばれるフツーの家にはない特別な空間で、
ホタル話をフムフム伺いました。
自宅敷地内を流れる小川
大仏
井上さんはご自宅でホタルを育てていらっしゃると伺ったのですが…
ホタルを育てはじめたきっかけは?
井上さん
やっぱり小川を復活させたのがきっかけかな。
まず魚を、ハヤを入れたんだよね。
それから6月にウグイを入れて、
一ヶ月くらい経ったらね、
小さい稚魚がいっぱいいるのよ。
あれー!?っと思ったら砂利の中に卵を産み付けて孵化(ふか)したの。
それで、これならホタルも出来るなぁと思って。
多摩川水系の小川
大仏
ホタルってそんなに簡単には育てられないですよね?
井上さん
ちょうどその年の6月、
西の風新聞に『自宅の庭でホタルを育てている』
という方が紹介されていて、
その方のところにすぐに飛んで行ったの。
「私にも教えてください」って。
大仏
アクティブですね!
井上さん
そしたら卵をわけてくれて。
でもお恥ずかしい話、
そのときホタルがどのように育つのか知らなかったんだよね。
それで図書館に行ってホタルに関する本を探してもらって、
5冊くらい借りてきた。
大仏
熱心ですね!
御社は御岳山。暮れに宮司がおりてきて祝詞あげるそう
井上さん
その中に大場信義さんっていう人が書いた本と、
昆虫博士の矢島稔先生の本があって。
それを開いたら日本ホタルの会と、
全国ホタル研究会っていうのを見つけて。
すぐ電話して「入会させてほしい」って。
大仏
おおー。
日本ってやっぱりいいなぁの図
大仏
そこで得た知識をいかんなく発揮して、
ホタルを育てているわけですね?
井上さん
そうだね。
去年からは裏庭に4メートル四方のカゴを作って。
大仏
裏庭に4メートル四方のカゴですか…
井上さん
公園で巣立ったホタルはずっと同じ場所にいるんだけど、
ここは明かりがあるから、
ホタルがあちこち飛んでいっていなくなっちゃうんだよ。
明るいのを嫌う昆虫だからね。
暗い方へ暗い方へ行くわけ。
大仏
そのカゴを拝見したいのですが。
井上さん
ちょっと見に行ってみますか?
大仏
お、お願いします!
ご同行いただいた福生市観光協会の冨田さんと井上さん
冨田さん
この庭を見るだけでも価値があるね。
大仏
た、確かに。
デカイ
冨田さん
この石なんてどーやって運んできたんだろう?
大仏
た、確かに。
その全貌を捉え切れなかった4メートル四方のカゴ
井上さん
これがそのカゴ。
大仏
このカゴどーやってこしらえたんですか?
じぇーんぶ手作り!4メートル四方のカゴ
井上さん
全部自分ひとりで。
波板を張るのにずいぶん苦労したよ(笑)。
大仏
お、お疲れ様です!
大仏
この中でホタルが育つのですね。
井上さん
ここでは一台に180リットルの水が入る水槽5台を、
水道のパイプで連結して、
その水をポンプで濾過槽(ろかそう)を経由して循環させてるの。
冨田さん、大仏
はぁ〜。
井上さん
最初の1台目でカワニナの飼育を。
2、3台目でゲンジホタル、
4、5台目でヘイケボタルを飼育を。
冨田さん
それにしてもこの労力は大変なもんだねぇ。
こうして育てられたホタルの幼虫たちは、
住みやすいように環境を整えられた、
福生市内を流れる小川や公園に放流され、
洪水による冠水の被害に合いながらも、
なんとかそれを乗り越え、
わんぱくでたくましい感じに育ち、
幻想的な舞で人々を楽しませているそうです。
蜂も育てていました
ホタルのお話を一通り聞き終えて。
お庭で談話する井上さんと冨田さん。
大仏と井上さん
大仏
今日はありがとうございました!
井上さん
また遊びに来なさい。
小学校に鳥かごを提供したりもしているよ
「ただたんにホタルを育てるのではなく、
ホタルを通じて身近な自然について考えていくのが目的」
と熱く語っておられた井上さん。
井上さんの活動が更に広がり、
福生でナイトクルージングしていたら、
たくさんのホタルに、生き物に遭遇した、
なんて日がそのうち訪れるかも…
みたいなことを思うのと同時に、
井上さんの行動力すごーっと思った小一時間でありました。
昔ながらの日本家屋。憧れです
本来ならここで終了のはずだったのですが、
大仏が首をフリフリお屋敷に興味を示していると、
「中も見ていきますか?」
とありがたいお言葉を頂戴し、
おじゃまさせていただくことに…
かる〜くしか撮影していないのでアレですが、
また次回その模様をお伝えしたいと思います。
(続く)
皆さんのクリックが励みになっております。
←よろしければクリックお願いします。
(1日1クリック有効)
バナーは岩井澤健治さん作。感謝です!
今日もありがとうございました。
緑の大仏
スポンサードリンク